わがうた
日本歌曲コンサート
能登半島地震を通して、何を感じ、何を思ったのか。未来へのメッセージを込め、出演者とお客様がともに考えるコンサートを開催いたしました。
「能登への思い」を込めて紙をまいていただく観客参加プログラムに多くのみなさまがご参加くださり、みなさまの能登への強い思いを感じました。みなさまの熱い「能登への思い」が集まった場所で演奏できたことを大変嬉しく思います。厚く御礼申し上げます。
被災者の視点で加藤裕子が地震発生時の様子、歌を支えに生きてきた時間、未来について語りました。
演奏をお聴きになり、涙を流してくださる方が多くいらっしゃったことに深く感謝申し上げます。
これから能登のために何ができるのか、一人一人が考え続けていかなければならないと決意を新たにいたしました。
演奏会の様子は中日新聞Webに掲載されています。こちらをご覧ください。
開催日時
2024年7月14日㊐
第1部 開場13:00 開演13:30
失われた日常を憶う 吉内晶×永島留美
第2部 開場14:30 開演15:00
生きてるわたし生きてるあなた 加藤裕子×永島留美
会場
金沢21世紀美術館シアター21(金沢市広坂1-2-1)
入場料
各回 一般2000円 高校生以下1000円
共通 一般3500円 高校生以下1500円
チケット
満員御礼
ご予約の受付を終了いたしました
当日券の販売はございません
出演
ソプラノ:吉内晶
ピアノ:永島留美
ソプラノ:加藤裕子
主催/制作
Atelier N
後援
北陸中日新聞
助成
アーツカウンシル金沢
企画
永島留美
演出
吉内晶
概要
生誕100年となる作曲家・團伊玖磨の《わがうた》(詩:北山冬一郎)をテーマとした日本歌曲のコンサートを開催いたします。
2024年、元日に発生した能登半島地震によって日常が失われた人々の喪失感は、奇しくも戦後の虚無感を歌う《わがうた》の作品世界と重ります。第1部では、ソプラノの吉内晶とピアノの永島留美が「失われた日常を憶う」と題し、演奏いたします。ありふれた日常がいかに大切であるか、皆様とともに考えていきたいと思っています。第2部では、ソプラノの加藤裕子とピアノの永島留美が、未来への希望を歌う〈死んだ男の残したものは〉(作曲:武満徹 作詞:谷川俊太郎)の一節「生きてるわたし生きてるあなた」をテーマとし、演奏いたします。未来を託された私たちは何をすべきなのか、演奏を聴きながら、思いを巡らしていただけたら幸いです。
この演奏会が「能登半島地震の被害にあわれた方々に思いを致し、未来のために一人一人何ができるのか」を考える時間となることを願っています。
演奏曲目
第一部 失われた日常を憶う
永島留美 『平家物語』(新曲初演)
祇園精舎の鐘の声
壇ノ浦
團伊玖磨 『六つの子供のうた』
いたち
ひょうたん
秋の野
さより
からりこ
雪女
團伊玖磨 『わがうた』
序の歌
孤独とは
ひぐらし
追悼歌
紫陽花
宮城県民謡(永島留美編曲)
斎太郎節
福島県民謡(永島留美編曲)
会津磐梯山
第二部 生きてるわたし生きてるあなた
團伊玖磨 『わがうた』
序の歌
孤独とは
ひぐらし
追悼歌
紫陽花
武満徹(永島留美編曲)
〇と△の歌
三月のうた
明日ハ晴レカナ曇リカナ
死んだ男の残したものは
翼
木下牧子 鷗
観客参加プログラム
永島留美 能登への思い
吉内 晶
国立音楽大学音楽学部声楽学科卒業。声楽を京谷みな子、安念千重子、荘智世恵、串田淑子、木村能里子、塚田佳男の各氏に師事。2021年、コンサート「沈黙の時」を開催し、永島留美作曲〈沈黙の時Ⅱ〉を初演。作品を作曲家より献呈された。2023年、コンサート「生きてるわたし生きてるあなた」において、シリアスな作品からコミカルな民謡まで、多彩な「声」を観客に届け、会場を沸かせた。彼女のスケールの大きな演奏は聴く者の心を掴む。活動は演奏だけにとどまらず、演奏会の企画、演出など多岐に渡る。
演出 ソプラノ
永島 留美
武蔵野音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻卒業。京都芸術大学芸術学部芸術学科卒業。ピアノを荒木美和、山田玲子、塚越淑子、寺嶋陸也の各氏に師事。作曲を寺嶋陸也氏に師事。日本歌曲伴奏法を塚田佳男氏に師事。ロシア軍がウクライナへ侵攻したことを嘆いた〈嘆きの歌〉を2022、2023年に発表。2023年ジェンダー平等や女性の生き方について考える日本歌曲コンサート「ある女の肖像」や平和について考えるコンサート「生きてるわたし生きてるあなた」を企画。作曲、ピアノ演奏、声楽や合唱の伴奏の他、社会と音楽をつなぐイヴェントを企画するなど、積極的に活動中。Atelier N主宰。
企画 作曲 ピアノ
加藤 裕子
洗足学園大学声楽科卒業。同専攻科修了。声楽を栗本尊子、中山悌一、立川澄人、William Wu、Fiorenza Cossotto、関定子、塚田佳男の各氏に師事。富山県IOX-AROSAで開催された声楽セミナーにおいてCossotto賞を獲得する。受賞者によるコンサートに出演。2023年、女性の生き方について考える日本歌曲コンサート「ある女の肖像」において様々な女性が描かれた作品を演奏し、豊かな表現力によって観客を魅了した。コロラトゥーラとしての技巧的な作品から、日本歌曲におけるコミカルな作品まで演じ分け、彼女の演奏スタイルは多くの聴衆に支持されている。作品への丁寧なアプローチに定評がある。2024年、石川県穴水町で能登半島地震の被害にあい、停電、断水など不便な生活を強いられた。音楽を心の支えに生きた経験を《わがうた》に込め、演奏する。